リースバック会社を選ぶ基準|比較表と契約前の確認点

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リースバック会社は、売却額の高さだけで選ばず、契約書に何が書かれるかで選びます。国民生活センターや国土交通省の事例には、契約後に分かった家賃の値上げや買い戻し価格、更新の拒否が含まれます。どれも契約前に書面で確かめられる項目です。
このページでは、ピタットハウス淀屋橋(運営:株式会社リユースホーム)と株式会社リアルエステートの2社を、公式サイトの記載で比べます。
リースバックの損得そのものは、リースバックは損かで計算できます。
2社の違いを比べた表
| 項目 | ピタットハウス淀屋橋 | リアルエステート |
|---|---|---|
| 査定の費用 | 無料 | 無料(手数料・査定料0円) |
| 入金までの日数 | 最短5日 | 売買契約の締結後、最短5日 |
| 買い戻し | 任意のタイミングで可能と記載 | 将来的に可能と記載 |
| 住宅ローンが残る家 | 残債がある事例を紹介 | 基本的に可能。残額や評価額によっては利用できない場合がある |
| 築年数の古い物件 | 相談可と記載 | 対応と記載。再建築不可の物件も対応と記載 |
| 対応エリア | 全国 | 全国 |
賃貸借契約の種類や契約期間など、表にない項目は、次の章の質問で書面の答えをもらってください。入金日数の「最短5日」は条件により変わります。
比較表に載らない項目は、査定の場で聞く
次の4つは契約後の負担に直結します。会社ごとに書面で答えをもらい、並べて比べてください。
| 聞くこと | 理由 |
|---|---|
| 売却額の算定根拠と、市場価格との差 | 国土交通省のガイドラインは、売買価額と借賃の算定根拠の説明を望ましい対応としている |
| 売却額が家賃の何か月分にあたるか | 同じガイドラインが、借賃と売却代金の関係の説明を望ましい対応として挙げている |
| 買い戻しの価格と期限 | 国民生活センターの事例に、売却額の5倍の価格を示された例がある |
| 家賃の値上げ条件 | 国民生活センターの事例に、家賃7万円から約10万円への値上げを求められた例がある |
国民生活センターの事例から見る、契約前の落とし穴
国民生活センターは、2025年5月21日に、リースバックの相談が増えていると公表しました。契約者の約7割は70歳以上です。相談には、長時間の勧誘で契約した例や、売却後も住み続けられると説明されたのに家賃を上げられた例が含まれます。
2026年8月4日の公表には、70歳代の方の事例が3件載っています。
- 約1000万円で売却し、家賃7万円で住み続けていたところ、貸主から約10万円への値上げと退去を求められた
- 約1100万円で売却した同じ日に、約450万円のリフォーム契約も結んでいた。リフォーム側はクーリング・オフが認められたが、リースバック側の解除は断られた
- 200万円で売却し、2年の定期借家契約で住んでいた。買い戻しを申し出ると、売却額の5倍の1000万円を示された
同じ公表で、国民生活センターは次の点を挙げています。不動産業者に自宅を売る取引には、クーリング・オフが適用されません。契約が成立すると、手付金の倍額を払う手付倍返しや違約金がないと解除できないことが多いとされています。
契約前に確認する9項目
上の事例と、国土交通省のガイドブックの確認点から作ったチェックリストです。契約書への署名の前に、すべてに答えが書面であるかを見てください。
- 売却額の算定根拠が書面で示されたか。他の事業者の査定額と比べたか
- 賃貸借契約が定期借家か普通借家か。期間と、満了後に再契約できる条件
- 家賃の額と、値上げの条件や時期が契約書にあるか
- 買い戻しの価格と期限が、口約束でなく契約書に書かれているか
- 解約時の違約金の有無と金額
- 事業者が物件を第三者に譲渡する可能性と、その場合に賃貸借がどうなるか
- 設備の修繕費の負担、設備の設置や改変の可否、退去時の原状回復の費用
- リフォームなど、別の契約が同じ日に組まれていないか
- 家族や親族に相談し、契約書の控えを受け取ったか
国土交通省は、2026年10月1日施行版の「住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(リースバックに関するガイドライン)」で、事業者が告げるべき事項を整理しています。挙がっているのは、違約金、買戻し特約、契約期間と更新、修繕費用の負担区分などです。定期借家に当たる場合はその旨と、第三者に譲渡する可能性も含まれます。これらを記載した書面の交付は、望ましい対応とされています。事業者に、告知事項を書面で出してもらえるかを聞いてください。
2社の査定を並べて比べる
査定はどちらも無料です。1社目の条件を持って2社目に聞くと、売却額と家賃の差、契約書の書き方の違いが見えます。1社で決めず、他の事業者の査定も加えて構いません。
こんな対応をする事業者は、契約を見送る
ガイドラインが宅建業法で禁じられた行為として挙げている勧誘の例は、そのまま事業者選びの基準になります。
| 事業者の対応 | 見送る理由 |
|---|---|
| 断ったあとも勧誘を続ける | 契約しない意思を示した人への勧誘の継続は、禁止行為に当たりうる |
| 契約を急がせ、考える時間を与えない | 契約判断に必要な時間を正当な理由なく与えないことは、禁止行為に当たりうる |
| 夜間や長時間の勧誘、威迫するような言い方 | 平穏を害する勧誘は、禁止行為に当たりうる |
| 「ずっと住み続けられる」「損はしない」と言い切る | 断定的判断の提供は、禁止行為に当たりうる |
| 他社の査定や家族への相談を嫌がる | 国土交通省のガイドブックが、複数事業者への相談と家族への相談を勧めている |
不安を感じたら、その場で署名せず、消費者ホットライン「188」に電話してください。
参考にした資料
- ピタットハウス淀屋橋(株式会社リユースホーム)公式サイト
- 株式会社リアルエステート 公式サイト
- 国土交通省「住宅のリースバックに関するガイドブック」(令和6年4月)
- 国土交通省「住宅のリースバック取引における宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(リースバックに関するガイドライン)」(令和8年10月1日施行版)
- 国民生活センター「強引に勧められる住宅のリースバック契約にご注意!」(2025年5月21日)
- 国民生活センター「自宅の『リースバック』トラブルにご注意!」(2026年8月4日)
最終確認日:2026年10月9日。制度や公表内容は変わる場合があります。契約の判断は、各社の公式資料と契約書で確認してください。