リースバックの家賃は高い?売却額との割合と払えなくなる前の確認

公開 2026-10-09約4分比較表つき

電卓と硬貨と家の模型を前に、考え込むヤモリのキャラクター
目次を開く(5項目)
  1. 家賃は何で決まるのか
  2. 売却額と家賃の組み合わせで見る目安
  3. 家賃が値上げされたらいくら増えるか
  4. 払えなくなる前に確認すること
  5. 払えなくなりそうなときの動き方

リースバックの家賃が高いかどうかは、家賃の金額ではなく、売却額との割合で見ます。売却額に対して年間の家賃が大きいほど、家賃の合計が売却額に並ぶまでの年数が短くなります。

家賃の水準は物件と事業者で変わり、金額だけでは高いか安いかを判断しにくいものです。このページでは、売却額と家賃の組み合わせから目安を出す計算表と、払えなくなる前に確かめる点を説明します。

家賃は何で決まるのか

国土交通省のガイドブックによると、リースバックの家賃は、事業者が負担する修繕費などの費用も踏まえて設定されます。売主は所有者でなくなるため、固定資産税などを払わなくて済みます。

国土交通省のガイドラインは、事業者が可能な範囲で行うことが望ましい対応として、売買価額と借賃の算定根拠の説明を挙げています。売却代金が家賃の何か月分にあたるかの説明も、望ましい対応に入っています。

査定を受けたら、この2つを聞いてください。家賃の根拠が説明されないときは、その事業者を比較の対象から外す理由になります。

売却額と家賃の組み合わせで見る目安

家賃の合計が売却額に並ぶ年数を計算しました。仮定は、売却額が1,500万円で、家賃が毎月一定のまま上がらない場合です。

毎月の家賃 年間の家賃 売却額に対する年間家賃の割合 売却額に並ぶ年数
8万円 96万円 約6.4% 約15.6年
10万円 120万円 8.0% 12.5年
12万円 144万円 約9.6% 約10.4年
15万円 180万円 12.0% 約8.3年

計算式は、売却額を年間の家賃で割った年数です。住み続けたい年数が、表の年数より十分に短いかを見てください。

売却額が低いと、同じ家賃でも並ぶ年数は短くなります。ガイドブックの事例では、約700万円で売却し、月約15万円で賃借しています。同じ計算で、約3.9年で家賃の合計が売却額に並ぶ水準です。この事例は、市場価格が約2,000万円の住宅でした。

家賃が値上げされたらいくら増えるか

国民生活センターの2026年8月4日の公表に、家賃7万円で住んでいたところ、約10万円への値上げを求められた事例があります。

家賃 年間の家賃 5年間の合計
7万円 84万円 420万円
約10万円 約120万円 約600万円
差額 約36万円 約180万円

値上げは月3万円でも、5年で約180万円の差になります。契約書に、値上げの条件と時期が書かれているかを、署名の前に確かめてください。

払えなくなる前に確認すること

家賃は、今の収入から払い続けられる額かで考えます。次の表は、手取りの月収を18万円と仮定した場合の例です。

毎月の家賃 家賃を払ったあとに残る額 値上げで家賃が3万円増えた場合の残り
6万円 12万円 9万円
8万円 10万円 7万円
10万円 8万円 5万円
12万円 6万円 3万円

残った額で、食費や光熱費、医療費、介護費をまかなえるかを計算してください。固定資産税や修繕費を今払っているなら、その月額分は家賃から差し引いて考えられます。年間の固定資産税が10万円で修繕費が年10万円なら、月あたり約1.7万円です。

国民生活センターは、借金の返済や生活費のためのリースバックは、家賃を払い続けることが困難になるおそれがあると伝えています。家賃を払い続けられるか、退去を求められた場合に住む場所を確保できるかを、家族など信頼できる人と相談して決めるよう勧めています。

払えなくなりそうなときの動き方

売却した家は、すでに事業者のものです。不動産業者に自宅を売る取引には、クーリング・オフが適用されません。家賃が苦しくなってから動くより、契約の前に次の3点を決めておくほうが選択肢が残ります。

  1. 家賃が3万円上がっても払えるか、上の表で確かめる
  2. 契約書に、家賃の値上げの条件と、滞納したときの扱いが書かれているか確認する
  3. 払えなくなりそうだと感じたら、消費者ホットライン「188」に電話する。最寄りの消費生活センターを案内してもらえる

参考にした資料

最終確認日:2026年10月9日。制度や公表内容は変わる場合があります。契約の判断は、公式資料と契約書で確認してください。